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11月, 2022の投稿を表示しています

お絵描き

子供たちにとっては魅力的なもの、それは塾にあるホワイトボード。 塾備え付けのマーカーを全色使って、始業のベルが鳴る前に壮大な絵を描き上げる子もいますし、授業中にちょっとヒントの絵を描こうものなら、「先生、ちょっとマーカー貸して」とお絵描きが始まる子もいます。 もちろん、お絵描きの授業でもないので早々に切り上げるのですが、唯一お絵描きを全面的に許される機会があります。 「詩」の授業です。 詩が苦手 何を言っているのかわからない ということばをよく聞きます。 かくいう私も 小学生のころ「詩」は苦手でした。  情景が思い浮かばなかったですし、書き手が何を思い浮かべたかったかって?知らないよ。  とすら思っていましたっけ。 受験を前提としている方も、そうでない方も苦手だと思っている生徒さんにはまずは、詩を読んで絵をかかせます。 初めて一人で電車に乗った少女がどきどきしている詩、山のススキの中を二匹の狐が飛び跳ねている詩、シカが猟師を見据えている詩。 絵に描かせると、よくわからないって言っている生徒さんも実は結構のびのびと情景を表せたりするのです。 見ているこちらも、詩のどのあたりが読み取れていないのかが分かりやすくなってきます。 そして、絵をもとに詩に込められた感情を質問形式で導き出していくとスルスルと詩の理解が始まり苦手意識はあっという間に払しょくされます。 「詩がめんどくさい 嫌いや」と言っていた彼は今では 「詩が一番楽しい」と言ってくれています。 終

ヒラメキの素

  算数の図形の問題とにらめっこして、20分。  彼女にはなかなか解ける様子がありません。 「そろそろギブアップ?」 「いや、まだガンバル。」 ----------------------------------------- 私は、「図形はパズル」とよくこともたちに伝えます。 ピタッとピースがはまった時の爽快感が、図形の問題が解けた瞬間と似ている上に、その爽快感が気持ちよくって、一度ハマると次に挑戦したくなる。 ですから、私は図形の問題を解いている子にはできるだけじっくり時間を渡します。 解けたときに見せる子供たちのドヤ顔のカワイイこと! そしてそのドヤ顔の子たちは、次に似たような問題ができたとき、すぐに解けるようになります。 では、解けなかった場合は?ダメなのでしょうか?  いいえ。 答え を見てもいいんです。 「なんや!こんな簡単やったんや。 ただひっくり返すだけやん!考えて損した!」 よくこんなセリフを生徒たちは叫びます。 考えた時間が損?? そんなこと全然ありません。 その答えを知った瞬間の悔しさと、答えを知れた安心感。それが大切と私は考えています。。 パズルは一度作り上げるとたとえ壊れても、次に挑戦するときはスルスルとはめることができますよね?  それも、苦労したパズルもあっけないぐらいにすぐに。 それと一緒で図形の問題も一度解いてしまうと次に似たような問題ができるとすぐに解けるができるのです。 その蓄積が他の問題を解くときの ヒラメキ になるのです。 ----------------------------------------- 冒頭の彼女は あと少し悩みましたがギブアップしました。 解説を受け、あんまりにシンプルな解法に、それはそれは悔しがっておりました。 その後、しばらくして似たような問題をしら~っと出してみると、 「こんなん知ってるし~」と言いながらドヤ顔で解いていました。 「え?先生な、あんたが前にめっちゃ苦しんだん、知ってるし~」 と心の中でツッコんだのはここだけの話。 終